から、学校とかじゃ、
話、駄目だったってことか」
「いや、そうじゃなく、学校では目立つというか、人目を憚るというか……できれば、他の人
には見られたくなかったから」
言って――神原は、左手の、真っ白い包帯を、解きにかかった。ぐるぐるに巻かれたその包
帯を、留め金を外し、指に近い方から、順番に――
思い出す。
昨夜のこと。
自転車を破壊したのも、ブロック塀を崩したのも、僕の内臓を破裂させたのも――
全て、左手で作った拳だったことを。
「正直に言って、あまり人に見られたいものではないのだ。私はこれでも一応、女の子なので
な」
包帯が完全に解け――神原は制服の袖を、捲り上げる。そしてそこに僕が見たのは、神原
の、女の子らしい、細くて柔らかそうな二の腕から連なる、肘から先が――野生のけだものの
それのような、真っ黒い毛むくじゃらの、骨ばった左手だった。
破れたゴム手袋の穴から覗いた。
けだものの、匂い。
「まあ、こうい……
(ò﹏ò)
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